赤坂( あかさかやま)824m三国山(みくにやま)876m               [湖北] 

 

 山歩会に誘われて、湖北の赤坂山へ行くことになった。赤坂山は花の山として有名だ。季節的には少し早いらしいが、何が見られるか楽しみにして出かけた。

 スキー場手前の登山者用駐車場に車を入れて、身支度をしている間に、早くも Yo さんがイカリソウを見つける。道路沿いの林の中にたくさん咲いている。

イカリソウ
 
 今の季節にはグランドゴルフ場になっているマキノスキー場のゲレンデを通り抜けて登山口に向かう。登り始めは階段のある急な道だが、しだいに緩やかになり、のんびりと幅の広い尾根道を行くようになる。

 土が痩せているようで松が多い。ここの松は黒松と赤松の中間種のアイグロマツ。根元近くは亀甲のはっきりした松肌で黒松っぽいが、上に行くにしたがって赤みがかった赤松のような幹になる。松葉も柔らか目で赤松っぽい。

マキノスキー場
 
 
シハイスミレ? イワウチワ(トクワカソウ)
 
 ブナの木平の休憩所を過ぎると、なぜか左側に沢が現れる。さっきまで尾根をたどっていたのに不思議な感じだ。周りには急にブナが目に付くようになった。湿り気が多くなり、道沿いにイワウチワが目立ち始める。

 花が多くなると写真を撮る僕や Yo さんは遅れ始め、先頭がどこまで行ったのか分からなくなってしまった。まあ、一本道なので迷うことはないが。

芽出し始めたブナ林
 
 登っていくと再び尾根道になり、周りの林がだんだん低くなる。マンサクや背の低い桜が尾根道を飾っている。

 なおも登ると、しだいに笹が目立つようになり、ぽっかりと草原上の広い稜線に出た。妙に空が広い。稜線の向こう側は緩やかな斜面が続き、正面の山の間にはぼんやり若狭湾も見える。
 右手には巨大な送電線の鉄塔が並んでいて、その向こうのピークが赤坂山の山頂らしい。

マンサク
 
キンキマメザクラ
 
広い稜線の先が赤坂山の山頂
 
 山頂にはうちのグループの他にも、かなりの人が登ってきていた。僕らも琵琶湖に向かって座り、昼飯にする。風が吹き抜けて気持ちがいい。 左手にはやや霞んでいるが、真っ白な白山が鈍く光っている。
 山腹には落葉樹が多いが、まだ芽吹き前で新緑とはいかない。
 
遠く伊吹山(左)と霊仙山、御池岳(右)
 
山頂にて
 
 山頂からは明王の禿に向かって下る。明王の禿は稜線の東側が崩れたところ。なんでここだけ、崖になっているのか分からないが、地質的なものだろうか。
 
明王の禿に向かって下る。左が三国山のピーク。
 
明王の禿
 
 明王の禿からは少し下って、山腹を巻く道になる。このあたりもイワウチワが多い。

 裸木の林の下には所々雪が残っている。今年は積雪が少なかったそうだが、さすが日本海に近いだけあって、800mの標高でもまだ残雪がある。

 巻き道の途中に三国山への分岐があって、せっかくだからと行ってみたが、灌木に囲まれた狭い山頂で、眺めも琵琶湖方面が望まれるだけだった。

 
シロモジ カタクリ
 メインルートに戻って黒河峠に向かって下る。

 木道が敷かれた湿地状の斜面を過ぎると、道がじぐざぐに下るようになるが、ここはタムシバの花盛りだった。

 斜面のあちこちにタムシバが咲いていて、道はその間を縫って行くので、まるでタムシバのトンネルを歩いているようだ。隣の尾根にも点々と白い花が雪を散らしたように見える。こんなにタムシバをたくさん見たのは初めてだ。

オオバキスミレ
 
タムシバ
 
タムシバ
 
黒河峠のトイレ
 
ハウチワカエデの
 
 黒川峠からは谷沿いの林道を下る。ここまで降りてくると芽吹きが進んでいて、林道沿いの斜面は新緑が眩しい。

 キブシ、ハウチワカエデ、ヒメヤシャブシなど木々の花も楽しめるが、しかしこの林道は長かった。途中から舗装道路に変わり、膝がつらいし足の裏も火照ってくる。

 車を一台こちらの林道に回しておけばよかった、などと考えながら歩いていたら、白谷温泉の前に止まったバスの横で先頭を歩いていた Mo さんが手招きをしている。何と Mo さんは観光バスをヒッチハイクしてしまった。聞けば Mo さんが良く使うツアー会社のバスとのことで、全員駐車場まで乗せていただく。いやー、地獄に仏、林道歩きにバス。ありがたい、ありがたい。

新緑の
 

アイコンをクリックするとマップがでます。


[山行日] 2009/4/18(土)
[天気] 快晴
[アプローチ] 北陸自動車道 木之本I.C. (R8)→ 西浅井町塩津 →(R303)→ マキノ町小荒路 → マキノ高原   [約22km]
・ スキー場手前に登山者用駐車場あり。未舗装だがかなり広い。トイレもある。
[コースタイム] 9:30 登山者用駐車場 (0:15) 赤坂山登山口 (1:00) ぶなのき平 (0:55) 粟柄越 (0:15) 12:00 赤坂山山頂 12:50  (0:10) 明王の禿 (0:35) 三国山分岐 (0:15) 三国山山頂 (0:10) 三国山分岐 (0:40) 黒河峠 (1:20) 登山者用駐車場  16:15  (計5:35)
[地図] 海津、駄口 (1/25000)
[ガイドブック] 新・分県登山ガイド 24  「滋賀県の山」 山と渓谷社

 

[宿] マキノ高原温泉「さらさ」
・マキノスキー場の入口にある日帰り温泉。
・入浴料600円。
・湯船も洗い場も広いが、露天風呂が4人も入れば一杯になるほど狭いのが残念。

   
inserted by FC2 system