四阿山( あずまやさん)2333m、根子岳(ねこだけ)2207m [上信越] |
何度か計画し、そのたびに行きそびれてしまった四阿山。おととしの秋には菅平から見上げ、今年の冬にはスキーで登った根子岳から眺めて、ますます登りたくなった。 今年の夏はバリ島に行ったため夏山登山ができなかったので、「百名山にでも登って、山らしい山の気分を味わおう」と、思い切って出かけてみた。 |
山行後にゆっくりしようと二日目の宿だけ直前に予約して、初日は菅平牧場の登山口で車中泊。何台かは駐車場にいるだろうと予想して来たが、小雨が降るような天候のせいか一台もいない。やや拍子抜け。 7時ごろ車でやってきたおじさんに、1人200円を徴収された。駐車料金ではなく、牧場の入園料とのこと。まあ、私有地だから仕方ないか。一晩、泊めさせてもらったし。
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牧場の中を登っていくと、そこここにマツムシソウやアキノキリンソウの群落がある。ワレモコウやリンドウも咲き、いかにも秋の風情だ。朝日の中で白樺の幹が白く光る。
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牧場を抜けて登って行く |
途中、大明神沢を渡ったところで道に迷い、10分ぐらいロスしてしまった。本当は右に折れて行かなければならないのに、直進する踏み跡があって、小さな標識が左を指している。それに従うと、牧場の水源へ行くのか、沢に沿って道が続いている。今までの道から急に細くなって、変だなと思い引き返したが、僕らの前に登った夫婦連れはそこで迷って、登山道に戻るのに1時間半もかかってしまったそうだ。
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なだらかな斜面を淡々と登り、道が少々岩っぽくなってくると2106mの標高点。小さな岩のピークで、道は岩の横を巻いている。ガスってきて展望がきかないのが残念。
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2106m標高点 すでにお疲れ |
山頂は細長くのびた岩場で狭いため、食事をする人ですごい混雑。その上にバラギ湖方面から団体さんが登ってきてますます混雑。山頂の標識の前では写真を撮る人で順番待ちになるありさま。 後から来た団体さんが記念撮影後もなかなかどかないので、怒っているおじさんもいた。僕も落ち着けないのですぐに下山にかかったが、団体さんが道を塞いでうろうろしているので、つい声を荒げてしまった。 |
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四阿山山頂 記念撮影は順番待ち |
百名山の山はこれからどこもこんな感じで混むのだろうか。少々気が重い。自分も百名山を登りに来ているのだから大きなことを言えた義理ではないが、人には迷惑をかけないという最低限のルールは守るよう心掛けているつもりだ。
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四阿山から根子岳との鞍部を見下ろす | 鞍部の笹原に寝転ぶ (バックは根子岳) |
牧場からの道と分かれ、針葉樹の中の急な坂を根子岳との鞍部へ向かって下る。木の根と火山の黒い泥のために、非常に滑りやすい。
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根子岳の頂上も、1月にスキーで登った時とは打って変わって大賑わい。しかし、こちらの方が、山頂が広い分だけまだ救われる。
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根子岳山頂から四阿山を振り返る
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山頂近くで不審な行動をとっている人々がいたが、どうやらコケモモかクロマメノキの実を採っているらしい。下山の途中にも登山道からはずれて下を向いている人が多かった。地元の人が趣味でジャムを作るくらいならばともかく、都会人が見よう見まねで根こそぎ採っていくのはどうもね。山菜やキノコにもいえるけど、山の恵みを分けてもらうくらいの謙虚さを無くしたくないものだ。 どうも今日は、人を見る目が批判的になっていけない。もっと大らかにならねばと自戒する。
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下りは根子岳から真っ直ぐ菅平牧場の駐車場に下りる。牧場の周辺で花の写真を撮り、のんびりする。
翌日はどこも寄らずに帰った。 |
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マツムシソウ(菅平牧場) |
アイコンをクリックするとマップがでます。 <四阿山、菅平(1/25000)>
[山行日] | 1996/9/14(土)〜16(月・振休) (15日に登山) | |
[天気] | 晴時々曇り | |
[アプローチ] | 上信越自動車道 須坂長野東I.C. →(R406)→ 菅平 →→ 菅平牧場駐車場 [約25km] | |
[コースタイム] | 菅平牧場駐車場 (1:25) 1917m三角点 (0:35) 2106m小ピーク (0:25) 四阿高原への分岐 (0:30) 四阿山山頂 (0:50) 鞍部 (0:35) 根子岳山頂 (1:05) 菅平牧場駐車場 (計5:25) |