伊吹山北尾根 御座峰( ござみね)                        [奥美濃] 1070m

 

  花の多い伊吹山でも、特に最近人気の北尾根。一度も行ったことがなかったので、あるぼぼさんに案内をお願いして連れて行ってもらう。朝8時に伊吹山ドライブウエイの料金所前に集まったのは6人。東海野草MLと 低山徘徊派東海支部の混成メンバー。本日は花見山歩である。

 ドライブウエイを山頂駐車場まで行かず、途中の路肩の駐車場に車を止める。天気予報は曇りのち晴れだが、どんよりと黒い雲が垂れ込め、伊吹の山頂を押さえつけている。風が強くて寒いのでウインドブレーカーを羽織る。
 駐車場から岩だらけの道を少し下り、笹又からの道を合わせてドライブウエイに沿ってトラバースルートを行く。 盛りは過ぎているがいきなりニリンソウの群落。スミレの類もあちこち見られる。さすが花の山。

 北尾根の付け根の静馬ヶ原に着くとひときわ風が強い。しかし、その風にもめげず、ドライブウェイに停まった観光バスからぞくぞくとハイカーが静馬ヶ原に向かって降りてくる。いやー、花で有名とは聞いていたが、こんなに人気のコースだとは知らなかった。後で知ったが、関西や関東からツアーで来ているのだそうだ。最近は花の山はどこへ行っても人気があるのだなあと、驚かされる。普段ひと気のない山ばかり歩いているので、少々戸惑ってしまう。

 静馬ヶ原からまずは急な坂を登って北尾根に入る。すぐになだらかな尾根道になって、ここからがフラワーコースの本番。まずはサンカヨウがお出迎え。 北向きの斜面に群落が広がっている。
 風が強くてなかなか思い通りのショットが撮れず、道に戻ってきたら目の前にロウ細工のようなウリハダカエデの花が下がっていた。

サンカヨウ
 
ウリハダカエデの花
 
ラショウモンカズラ
 
クサボケ
 

 このあたりから、皆、花を求めて三々五々歩き始める。思い思いにシャッターを押しつつ行くが、撮りやすいところに咲いている花の前では、順番待ちとなる。ほとんど地面に横たわって慎重にアングルを決める人もい るが、僕などはデジカメらしく数打ちゃ当たる方式でとりあえずシャッターを押す。
 きょろきょろしながら、立ち止まりながらの鈍足行の我々の横を、何組ものパーティーが抜いていく。

 

チゴユリ
 
ヤマブキソウ

 道は一旦下り、尾根にからみながらアップダウンを繰り返す。巻き道ではカエデやミズナラの涼しい木陰を歩き、尾根に出ると眩しい陽に焼かれる。
 この尾根道も伊吹山と同じ石灰岩で、ごつごつした岩場は歩きにくい。

御座峰が近づく
 
伊吹山を振り返る
 

 コースタイムの倍ほどの時間をかけてやっと御座峰の山頂に到着。山頂には大垣山岳協会が1960年から3年かけてこの北尾根に縦走路を切り開いたというプレートが立っていた。おかげで花の山歩きが楽しめます。感謝。 
 山頂は日陰がないので、少し戻ってコミネカエデの下で弁当にする。
 

 帰り道では、行きにまだ蕾だったヤマシャクヤクが開いていて、全員のモデルになる。順番にカメラに収めるが、風が強くてピントは合わないし、足の速い雲が何度も太陽を遮るし、なかなかシャッターが押せなかった。

ヤマシャクヤク
 
フタバアオイ
 
ニョイスミレ
 

 帰り道もやはり、花の写真を撮りながらふらふら歩く。
 朝方の暗い雲はすっかり吹き払われて、青空になった。稜線沿いはカエデが多く、逆光に透ける新緑がキラキラ眩しい。
 やっぱり新緑の山はいいなあ。

稜線を振り返る。奥が御座峰


 最後のピークを越える所にもヤマシャクヤクが咲いていて、また、撮影タイム。僕も撮ってみたけれど、丸まった花びらに隠れた蘂はやっぱりうまく写せないし、花びらの感じもでない。
 諦めて青空をバックにしたガマズミを撮る。これも初夏らしくていいじゃないか。

 今日は最後まで花三昧の一日だった。

ガマズミ
 

 


[山行日] 2007/5/13(日)
[天気] 曇りのち晴れ
[アプローチ] 名神 関ヶ原IC (R365)→ 伊吹山ドライブウェイ入口 )→ ドライブウェイ途中の駐車場       [約20km]
・未舗装の駐車場。10台位は駐車可。
[コースタイム] 8:25 ドライブウェイ途中の駐車場 (0:20) 静馬ヶ原 (3:00) 御座峰 (2:15) ドライブウェイ途中の駐車場 14:40   (計5:35)
・写真を撮りながらののんびり歩きなのでタイムは全く参考になりません。
[地図] 美束 (1/25000)
[ガイドブック] こんなに楽しい 岐阜の山旅100コース 美濃[上] 風媒社

   
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