榛名山・掃部ヶ岳(かもんがたけ)                    [関東] 1449m

 

 野反湖・弁天山から続く

 今日も天気予報は良くない。太陽は出ているが、湿気は多い。雷になりそうな感じなので、予定していた吾妻渓谷はパスして、榛名山へ急ぐことにした。

 たどり着いた榛名湖は予想通りもやっていた。おにぎり型の榛名富士が、灰色の切り抜きのように湖の向こうに貼り付いている。

 町営の無料駐車場に車を止め、国民宿舎の前を通って、登山口に向かう。真上に硯岩がそびえている。車道横のブロック積みのわき道が登山口だ。小さな標識がブロックに立て掛けてある。

 登山道は小さな沢状のくぼ地を登っていく。落葉樹に覆われて頭上は明るいが、それにしても湿気が多い。空身に近いのに、すぐに汗が吹き出てくる。

国民宿舎前から硯岩を見上げる

 

 周りが檜林になり、急な山腹を登りきると標識の立つ硯岩分岐。硯岩は右手に急坂を上がってすぐのところ。

 硯岩の東側は切り立った岩場になっていて、真下に先ほどの国民宿舎が見える。榛名富士は相変わらず墨絵のように霞んでいる。右手の湖畔にはお土産物屋などが並んでいるはずなのだが、それすらよく見えない。

 

 標識まで戻って、樹林の中を西に進む。カラマツが混じる落葉樹の林の下は笹に覆われていて、登山道も埋もれがちだ。少しもやった林の中は気分が落ち着く。
 林の中に明かりを灯したようにノリウツギの白い花がいくつも咲いている。昨日の野反湖畔でもたくさん見かけたが、今がこの花の盛りなのだろうか。
 アサギマダラが密を求めて集まっている。

硯岩から見下ろす榛名湖。対岸は榛名富士
 
 
笹に埋もれかけた登山道
 
ノリウツギとアサギマダラ
 
 稜線に上がると傾斜は緩くなり、じきに山頂に到着する。さすがに誰もいない。

 山頂は南の方角が開けていて、杏(すもん)ヶ岳らしき山が見えている。もやっていなければ、榛名湖も見えるのだろう。

 湿気は多くても、わずかに風が通って気持ちがいい。汗が引くのを待って、同じ道を下る。

       

掃部ヶ岳山頂

 下山後、榛名富士の南側にある湿原「ゆうすげの道」に寄ってみた。真っ昼間なのでさすがにゆうすげはほとんど萎んでいたが、チダケサシ、ウツボグサ、ノハナショウブなど、予想外に花が多く、特にオオバギボウシは群落をつくっていて、見応えがあった。

 なかなか広い湿原(草原化しつつあるようだが)で、雰囲気は戦場ヶ原のような感じ。木道もよく整備されていて歩きやすい。
 あまり期待はしていなかったのだが、思わぬ拾い物。関東では有名なんだろうか。

チダケサシ

 

オオバギボウシの群落 「ゆうすげの道」の木道

玉原湿原に続く

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[山行日] 2005/7/30(土)
[天気] 曇り
[アプローチ] 尻焼温泉までは野反湖・弁天山のアプローチを参照

尻焼温泉. (R405)→ 六合村 (R292)→ 長野原町 →(R145)→ 吾妻町    (県道)→榛名湖畔    [約55km]

・国民宿舎榛名吾妻荘の南に町営の広い無料駐車場あり。

[帰り道] 榛名湖畔 (県道33号)→ 伊香保温泉 (県道)→ 渋川市 →(R353)→ 赤城山山麓滝沢温泉   [約45km]
[コースタイム] 9:45 榛名湖畔町営無料駐車場  (0:15)  硯岩分岐  (0:10)  硯岩 (0:45)  掃部ヶ岳山頂  (0:50) 駐車場  12:00   (計2:00)
[地図] 榛名湖 (1/25000)

   
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