今日は合同で坪庭から北横岳登山。山頂駅で集合し、なんとなく挨拶のようなものを交わしながら、なんとなく出発する。

　初対面の方も多いが、いつもメールをやり取りしているので初めてのような感じがしない。知らない顔があると自己紹介をしながら、坪庭を行く。

　少し上がった見晴らしの良いところでまずは記念撮影。２名はゲレンデスキーをするので、登山隊は１６名ということになるが、全員の顔を知らないのでグループ以外の人にも声をかけそうになる。

　今日は快晴で、絶好の登山日和。前日までの雪で真っ白に化粧をし直した山々は、一段と輝いている。風は少々強く、坪庭では雪面に風紋ができている。山上ではもっと強いだろう。

　坪庭の溶岩台地を過ぎると、コメツガ林の斜面をしぐざぐに登るようになる。雪は深いもののトレースがついているし、水谷さん、みーとさんのスノーシュー隊が先頭を行ってくれるので、もぐることはない。しかし、久しぶりの革の山靴はつま先が冷たくて少々つらい。
　眼下に坪庭が広がるようになると、向かいの縞枯山の背後から南八ヶ岳の尖った稜線がせり上がってくる。展望は広く、南アの北岳、甲斐駒、仙丈、中アの峰々、御岳、乗鞍と見渡せる。頭上には青い空を背景に、ダケカンバの樹氷が白い幾何学模様を描いている。

　傾斜が緩くなると三ツ岳分岐。アーリィバードさんの計画では下山は三ツ岳から雨山峠へ抜ける予定だが、トレースがないのでちょっと無理のようだ。

　北横岳ヒュッテで小休止。隊列を整えて再び登る。ここからは急登になる。先頭を行く水谷さんも大変そうだ。
　しかし、水谷さんは昨夕、ロスから帰ってきたばかり。恐ろしいほどのエネルギー。アメリカでの肉食パワーだろうか。

　下山するグループも出てきて、狭いトレースでのすれ違いに難儀をする。

　樹氷がひときわ白くなった頃、前のほうで水谷さんの雄たけびが聞こえる。頂上に着いたらしい。

　強風に耐えながら夢中で写真を撮っていたら、皆、先に進もうとしている。すっかりここが頂上だと思っていたが、ここは南峰で、向こうの北峰の方が少し高いらしい。
　わずかな稜線歩きだが、風の通り道になっているらしく、すごい風。冷たくて顔が痛い。横を向いて歩く。

　北峰からはもっと蓼科山が立派に見える。北アの穂高連峰も見えてきた。

　しかし、あまりにも寒いので、風下の斜面に避難。そこでランチにすることになった。雪の中で寄り集まった様子は下北半島のサルのようだ。買出しの時間がなかったので、菓子パンのランチだが、目の前は南八ツで贅沢なランチだ。

　後ろに座った石原さんの旦那さんは岡崎の出身。お袋の実家の近くに石原さんの実家があると聞いて驚く。

　坪庭で再び集合。女房が疲れ気味だったので、坪庭を周回してロープウエイ駅に戻るみんなと別れて同じ道を帰ったが、結局みんなのほうが早かった。山頂駅までの距離は変わらないようだった。

　今夜の宿はアーリィバードさんのおかげで、会員制リゾートのハーベストクラブ蓼科。ロビーからも風呂からも八ヶ岳の峰々がずらりとみえる素晴らしい宿。夕食をはさんでの長い親睦タイムでも話題は尽きなかったが、翌日はオプションプランがあるので10時頃就寝。
　明日は霧ヶ峰でクロカンだ。