宮指路岳( くしろだけ) [鈴鹿] 946m |
桑名のmimaさんが先週、鈴鹿の宮指路岳に登られ、HPに写真をアップされた。最盛期の紅葉が美しく、展望も良さそうなのでTuさん、Moさんを誘って出かけた。 |
天気予報は晴れだったけれど冬型が残っているためか、鈴鹿の山々には灰色の雲がかかっていた。しかも近づくにつれて稜線は雪で真っ白。mimaさんのレポートには雪のことはぜんぜん書かれてなかったのに、一体いつ降ったのだろう。 椿大社あたりから見上げる入道ヶ岳などは標高わずか900m強なのに、見事に白、橙、緑の三段染めになっている。紅葉を楽しみに来たのに一気に冬の装いだ。 スパッツは持ってないし、傘も忘れた。少々不安だったけれど、小岐須渓谷の大石橋まで来ると駐車場にはかなり車が止まっている。まあ、行けるところまで思い、登り始める。 |
駐車場の手前に登山口の標識があって、細い踏み分け道に入る。 砂防堰堤を越えた先の小さな滑滝のところで沢を渡ると、ヤケギ谷コースとカワラコバ谷コースの分岐が現れる。 途中撤退のことを考えて、少しでも展望が良さそうなヤケギ谷コースを選ぶ。 道は杉の植林地の暗い沢を登っていく。沢の合流点では右寄りの沢に入り、斜面のじぐざぐで高度を稼いだ後、左へ左へと沢の源頭をいくつも横切っていく。炭焼き窯の跡をいくつか見かける。期待に反してほとんど展望は利かない。 |
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登山口の標識。山頂がNo10になるみたいだ。 |
途中から雪が出始め、坂道ではずるずると滑るし、谷のゴロゴロ道に雪が付いて歩きにくい。 時々、周りでザザザッと音がする。サルでもいるのかと思ったが、それらしい姿は見えない。しだいに音の回数が多くなり、梢に積もった雪が解けて落ちているのだと気付いた。 |
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雪の登山道。もうじき尾根に上がるあたり。 |
仙ヶ岳 961m | 雪をまぶした尾根と谷 |
尾根に上がるとようやく展望が開けて来る。稜線から少し左にはずれると東海展望の岩場がある。風化された丸っこい岩場からは谷を隔てて仙ヶ岳の双耳峰がすばらしい。 主稜線から谷にかけては緑と黄色の上に雪のパウダーを振りかけたようだ。景色に白い穴がたくさん開いているようで、ちょっと不思議な感じだ。雲は低くて、野登岳の左手に伊勢平野がわずかに明るく見える。
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山頂記念写真 | 山頂付近から雨乞岳方面 |
ひと登りで山頂に到着。雪は10cmくらい積もっていて、どう見ても11月上旬の鈴鹿ではない。思いがけず今年初の雪景色となった。山頂は狭いので記念写真を撮って昼食の場所を探す。意外に登山者が多く、どのグループも皆、林の中で固まっている。
少し北に行くと馬乗り岩の広場になり、雨乞岳方向の展望が開けるが、風が吹き抜けて寒いのでさらに先に行く。背の低い林に入り、直角に曲がった辺りに小さな切り開きあった。
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ドウダンツツジと鎌ヶ岳 (山頂手前で撮ったもの) | 入道ヶ岳 |
下りはカワラコバ谷経由。稜線の向こうの灰色の空に、白っぽい鎌ヶ岳がマッターホルンのように突き出している。小岐須峠までは少し急な雪道で木につかまりながら下る。峠の手前ではカワラコバ谷を隔てて、陽の当たった入道ヶ岳が良く見える。 雪道の下りはいやだなと思っていたが急なのは小岐須峠に下るまでで、カワラコバ谷は緩やかで雪も少なくて歩き易かった。どんどん雪も融けているようだ。登りもこちらの方が楽そうだ。
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2、3度流れを渡った後、道は右手の斜面をトラバースするようになる。道が崩れているところもあるが、土嚢を積んだり、ロープを張ったりしてあって、整備がされている。
乗っ越しで隣の沢に入り、沢沿いに下ると、登りに通った分岐に出た。駐車場まで戻ってみると、車でいっぱいになっていた。 |
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カワラコバ谷の落ち葉 |
もう少し紅葉しているかと思ったけれど、中腹は杉の植林地が多くて少々期待はずれ。植林地以外も潅木が密生していてあまりいい状態の森ではない。山頂付近はドウダンツツジなどが色付いていたが雪に覆われてしまって残念。そのかわりに雪景色が楽しめたけれど。 小岐須渓谷沿いのもみじは半分赤くなったくらいで、紅葉のピークはまだこれからといった感じだった。 |
アイコンをクリックするとマップがでます。 <伊船(1/25000)>
[山行日] | 2002/11/10(日) | |
[天気] | 曇り時々陽射し | |
[アプローチ] | 伊勢湾岸道 みえ川越I.C. →(R23,R1)→ 四日市市采女町 →(県道407,115,406)→ 鈴鹿市小岐須 →(林道)→ 大石橋 [約35km] | |
[コースタイム] | 登山口 (0:15) 分岐 (1:15) 東海展望 (0:15) 宮指路岳山頂 (0:05) 昼食地点 (0:15) 小岐須峠 (1:00) 分岐 (0:10) 登山口 (計3:15) | |
[ガイドブック] | アルペンガイド「鈴鹿・美濃」 山と渓谷社 エアリアマップ「御在所・鎌ヶ岳」昭文社 |
[温泉] | 鈴鹿市津賀町の「鈴鹿さつき温泉」に向かったのだが、農業祭りが開かれていて大渋滞で近
付けず断念。毎年この時期に開催されるらしい。
しかたなく、以前入った亀山市の「あいあい」に行った。 |