本白根山( もとしらねさん) [上信越] 2150m |
本白根に来るのは昨年に続いて2度目。昨年は台風の影響で雨とガスに包まれ、白根レストハウスまで来たものの結局登れず、志賀高原の湿原巡りになってしまった。 ハイキング程度の山にいつまでも心残りではいられないので、早くけりをつけようと、今年もやって来た。今年も、同じく登れなかった岩菅山とのセット登山で、時期だけ2週間遅らせた。 |
白根レストハウスの前で志賀草津道路からロープウエイ駅の方へ曲がる。少し行くとスキー場のゲレンデの下に駐車場がある。20台ほど車が止まっている。
簡単に身支度を整え、鏡池経由のコースに入る。スキー場のゲレンデを横切ってしばらくは巻き道を行く。足元にはゴゼンタチバナやマイズルソウの実、頭上にはムシカリの実がどれも真っ赤な秋色に色付いている。
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マイズルソウの実 |
巻き道が終わると丸太の階段が続く急な道になり、息が切れかけた頃、峠のようなところに着く。ここからは桟道状の木道で樹林帯を横切る。林が切れると眼下に鏡池が現れる。
この池は解説板によれば、石や砂が凍結、融解を繰り替えすことによりに亀甲模様に並んだ「構造土」で有名なところらしい。池のそばまで行ってみると、池の底が斑模様になっているのがよく分かる。学術的価値は分からないが、おもしろい。向こう岸のダケカンバはようやく黄色になり始めたばかりだ。 |
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鏡池を見下ろす |
稜線を少し行くとハイマツの斜面になり、展望が開ける。噴火口跡の窪地越しに、初めて三角点のあるピークが見える。ここから展望所のピークまではコマクサの群生地になっていて、道の両側に丸太の人止め柵が続く。
砂礫地に一面コマクサが点在していて、こんなにたくさんの株は見たことがない。人の手により増殖、保護がされているようだが、最盛期にはさぞかし壮観だろう。 |
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咲き残っていたコマクサ
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展望所のピークには方位盤があり、人も多い。ここからは北の横手山方面の展望に加えて、南の浅間の山々の展望も開ける。 シルエットになって篭ノ登山や湯ノ丸山の峰が続いていて、ひときわ三角に尖っているのは四阿山らしい。こちらからみると菅平からの裾野を広げた姿とはかけ離れていて、全く違った山に見える。
浅間山との間にうねうねと波打つ広い山麓が開けていて、 |
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展望所から横手山方面の展望 |
一休みした後、お盆のような火口の跡をぐるりと回って三角点のピークに向かう。 現在は火山ガスの危険があるために三角点を踏めないのは知っていたが、どこまでいけるか確認したかった。探勝歩道最高地点の標識の先にも踏み跡が続いていたのでそれをたどったが、やはりすぐに立ち入り禁止の看板があり、ロープで仕切られていた。 地図で見れば本白根山の本当の最高地点は、探勝歩道最高地点の北にある踏み跡のないピークのようなので、三角点を踏むことにさほどの意味はないし、無理に通る気はさらさらないが、ちょっと残念。道は右に分岐して万座温泉の方へも続いている。 |
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本白根山の三角点ピーク |
探勝歩道最高地点からの展望。左端がきっと本当の最高地点。右端が展望所のピーク。真ん中の窪みが噴火口跡。 |
探勝歩道最高地点に戻り、改めて目の前の広大な風景を眺める。目の前に噴火口の跡が二つ。鏡池もそうだし、他にも途中にあった。有名な白根の湯釜も火口湖だ。大きな山体にボコボコ穴が開いている。白根山は実に大きな火山なのだ、と実感して下山にかかる。
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噴火口跡の向こうに展望所のピーク |
火口の縁を回り終わると、道はスキー場へと下っていく。こちらの道はずっと木道の階段になっていて、とても下りやすい。こちらから登った方が楽だし、火口の縁に出た時に一気に展望が開けるので、こちらを登りにとった方がよさそうだが、ガイドブックはどれも鏡池経由になっているのはなぜだろう。 そんなことを思っているうちにスキー場に着いてしまった。もう車は数台しか残っていなかった。 |
アイコンをクリックするとマップがでます。 <上野草津(1/25000)>
[山行日] | 2002/9/21(土) | |
[天気] | 曇りのち時々晴れ | |
[アプローチ] | 上信越自動車道 須坂長野東I.C. →(R403)→ 須坂 →(県道54号
須坂中野線)→ 高山村 →(県道112号、466号)→ 万座温泉 →(県道466号)→
白根レストハウス → 本白根スキー場駐車場 [約40km] ・白根レストハウス前の駐車場は有料(410円)だが、本白根スキー場駐車場は無料。30台くらい駐車可。 |
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[コースタイム] | 本白根スキー場駐車場 (0:45) 鏡池 (0:35) 展望所 (0:25) 立ち入り禁止看板 (0:05) 探勝歩道最高地点 (0:15)
展望所下分岐 (0:30) 駐車場 (計2:35) ・現在、三角点へは火山ガスの危険があるため立ち入り禁止になっている。 |
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[ガイドブック] | 「マイカー登山 [ 関越・上信越道 ] 」 山と渓谷社 |
[宿] |
石の湯ホテル ・昨年泊まった石の湯ロッジの隣のホテル。 ・お風呂は石の湯ロッジの方が広いが、食事は石の湯ホテルに軍配が上がる。和洋折衷の料理で生ハムといちじくの前菜やキノコのゆず風味など特においしかった。 ・暖炉のあるパブリックスペースも感じが良い。 ・お弁当も作ってもらえる。 |