小津権現山( おづこんげんやま) [奥美濃] 1158m |
登ろう登ろうとずっと思っていたのに、なかなか機会がなかった小津権現山。小津の集落から林道が延びて、手軽に登れるようになったらしい。 しかし、その林道が昨年秋に崩れて途中から歩かなければならない、という情報が入った。どうなるかと思ったが幸い修復されていて、終点の登山口まで車で上がることができた。 |
20台は止まれそうな駐車場はからっぽ。あれ、こんなに人気のない山だったのかとちょっと拍子抜け。しかし、支度をしている間に次々に車がやってきて、15人ほどの団体さんまで到着した。 GWの日本ヶ塚山に続いて静かな山歩きができるかと思ったが、残念ながらそうはうまくいかないようだ。 |
登山届けのポストの横に登山口があり、歩き始めたらなぜか夫婦連れと団体さんの間にはさまってしまった。
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ミズナラの登山道 |
まわりはミズナラ、リョウブ、シロモジなどの落葉樹林。新緑が明るく、気持ちがいい。道は切り開きがされていて歩きやすい。遠く、近く変わった声で鳴いているのはイカルだろうか。
しばらく緩やかだった道はしだいに急になってくる。シャツを脱いでTシャツ一枚になる。延々と続く上り坂は、昨年秋に登った三方崩山を思い出させる。ユキザサ、チゴユリ、アマドコロはよく目に付くが全体に花は少ない。木の花はガマズミにツクバネウツギくらいだ。つづら折れの急坂を登りきり、やっと高屋山の三角点に着いた。 |
ベニドウダン(チチブドウダン) |
高屋山を振り返る |
ここからは小さなアップダウンがあるものの、しばらくは緩やかな尾根になる。しかし、鼻歌交じりの道はまた、前衛峰の登りになる。
このあたりから幹は細いもののブナの木が目立つようになる。木立の切れたところから高屋山を振り返ると、新緑の尾根が伸びやかだ。 |
急な坂を上りきって前衛峰に出ると、目の前が白くなった。ん?一瞬なんだか分からなかったが、目の前にあったのは満開のシロヤシオだった。おー!思わず声が出てしまう。 ちょっと盛りを過ぎて、花びらが茶色っぽくなっているのもあるが、登山道の両側に咲いていて花に囲まれた感じがする。いいなーシロヤシオは。花は清楚だし、柔らかそうな5枚の葉っぱもいい。 |
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満開のシロヤシオ |
シャクナゲも出てきたが、こちらの方はホントにもう終わりで、写真にはならない。 |
前衛峰からの小津権現山 |
ウスギヨウラク |
前衛峰からいったん下って、最後の登りにかかる。ここの登りもなかなかきつい。ずっと樹林の中を歩いてきたが、ポンと切り開きに飛び出したら、そこが山頂だった。 |
山頂は割りに広くて、三角点の横に小さな祠がある。南と西はヤブにさえぎられているが、北と東は展望が開ける。しかし、もやっていて遠望は利かない。北方に能郷白山がかすかにみえる。
一番目立つのは目の前の花房山だ。ボリュームのある山容をしていて、貫禄がある。山頂直下に南から谷が食い込んでいて、二重稜線のように見える。 |
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花房山 |
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帰りはひたすら登ってきた道を戻る。前衛峰と高屋山で登り返しがあるが、さほど気にならない。後はただただ下るだけ。緑の木陰で涼しい思いをしてきたが、下るにつれてだんだん暑くなる。 ちょっと嫌になりかけた頃駐車場に到着。まぶしい日差しを浴びて、出発したときより一層鮮やかになった満開のタニウツギが迎えてくれた。 |
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タニウツギ |
[山行日] | 2003/5/18(日) | |
[天気] | うす曇のち晴れ | |
[アプローチ] | 名神高速道路大垣I.C. 7:35 →(揖斐川右岸道路)→ 揖斐川町 →(R303)→
久瀬村役場 →(県道)→ 小津 →(林道)→ 8:30
林道終点登山口 [約45km] ・林道は舗装されている。 ・約20台駐車可。 |
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[コースタイム] | 登山口 (1:15) 高屋山956m (0:35) 前衛峰 1040m (0:30) 小津権現山山頂 (0:45) 高屋山 (0:45) 登山口 (計3:50) | |
[地図] | 谷汲、 樽見、美濃広瀬(1/25000) |
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[ガイドブック] | アルペンガイド「鈴鹿・美濃」 山と渓谷社 |
[温泉] |
西濃温泉
・揖斐郡池田町、霞間ヶ渓スポーツ公園東。 ・昔のヘルスセンターような感じの温泉。 ・天然温泉と看板にはあるが、本当だろうか。 ・入浴料500円。石けん、シャンプー、ドライアーあり。 ・サウナ、打たせ湯、ジェットバスあり。露天風呂なし。 |