天王山( てんのうやま) [美濃] 538m |
ヒカゲツツジが見たかった。昨年のGWに奥三河の日本ヶ塚山で初めて見たのだが、既に盛りを過ぎていた。 |
東海北陸自動車道を美濃ICで降り、西に向かう。大矢田トンネルを北に抜け、登山口の林道の入口まで来たら、車止めがしてあった。入れないのかと思ったら、「通過したら閉めてください」と書いてあったので、横に移動させて車を進める。 直ぐに左にAコースの登山口があり、その先に7、8台止められる駐車場があった。直ぐ上にももう1箇所駐車場があり、こちらも同じくらい止められそう。
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南側からの天王山 |
天王山は南の大矢田神社からが表登山口のようだが、こちらの北側からもA、B、C、Dといくつかコースがある。今日はヒカゲツツジがメインなので、途中の群落を通る
Aコースから登る。
駐車場の手書きの案内板を見ると、先ほどのAコース登山口まで戻らなくても駐車場の脇から登り、途中で合流できる新Aコースというの
があったのでこれを登る。 |
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手作りの案内板 |
高圧鉄塔の巡視路のようで、巡視路でよく見かけるプラスチック製の階段が続いている。足元のスミレの同定をしながら、桧の植林地を登ると、20分ほどで尾根に出る。 |
しばらく行くと高圧鉄塔があり、隣の権現山や足元の板取川の流れが見渡せる。
その先の急な登りのところに待望のヒカゲツツジの群落があった。しかし、残念ながら盛りを過ぎていて花が傷んでいる。まだ見られそうなものを数枚撮っただけで、諦める。 |
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鉄塔下から隣の権現山を望む |
尾根は岩がちでヒカゲツツジはこういうところがお好みのようだ。表土が薄く地味が痩せているので、アカマツやネズ、リョウブなどが目に付く。 ときどきコバノミツバツツジが林の中に明かりを灯したように咲いている。この躑躅は日向が好きだ。 |
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コバノミツバツツジ |
尾根は一旦下がって、右からBコースを合わせる。
登り返すと再び高圧鉄塔の下を通る。高圧線の多いところだ。地形図を見るとこのあたりで3ルートの高圧線が交差している。 道は緩やかに登っていく。今日は気温が上がり、日向は暑いが、稜線は木陰の道が続くのでありがたい。吹き抜ける風は湿気がなくさらりとして気持ちがいい。 道沿いにはミツバツツジが多く、おしべの数や色の違いがあるので、帰ってから調べようと何枚も写真を撮る。 |
Cコースを合わせた先の稜線に立岩という岩場がある。登ってみると北側の展望が開ける。高賀三山の方角になるが、霞んでいてよく分からない。 近くの看板によれば中央アルプスや御岳、乗鞍まで見えるらしい。 |
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立岩から高賀三山方面を望む (奥にわずかに見えるのが高賀山) |
このあたりから稜線に再びヒカゲツツジが現れ始める。こちらの方が標高が高いだけに、まだ見られる状態だ。ヒカゲツツジは躑躅と石楠花の中間のような感じ。花だけ見ればキバナシャクナゲのようだが、葉っぱはそれほど厚くなく、シラカシのような質感だ。かなりの群落でじっくり楽しむ。大矢田神社からの登山道が上がってくるあたりにも多い。 |
ヒカゲツツジ群落 |
ヒカゲツツジ |
山頂は直ぐその先で、急に南側の展望が開ける。南側は傾斜が急で山麓の集落が真下に見え、南に広がるはずの濃尾平野は春霞の中に溶け込んでいる。まるで春霞の中に浮かんでいるような感じだ。 山頂の一角 に植えられた桜がまだ花を付けている。 |
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山頂から南側の展望 |
下りはそのまま尾根を進みDコースをたどる。大きな反射板の横を抜け、狭い岩尾根を西に進む。このあたりもミツバツツジが目に付く。 道はやがて尾根から離れ、植林地の中をジグザグに下り始める。大きな白っぽい岩があるが石灰岩だろうか。鳩吹山で見たような板状の節理の入った岩もある。下りきると林道で、沢に沿って少し歩いただけで駐車場に戻ることができた 。 |
[山行日] | 2004/4/17(土) | |
[天気] | 快晴 | |
[アプローチ] | 東海北陸自動車道 美濃I.C. →(県道)→ 大矢田 →(県道)→
登山口駐車場 [約10km] ・林道の入口に可動式の車止めがある。鍵はかかっておらず、通過したら閉めておくようにと書いてある。 ・駐車場は2ヶ所、計15,6台程止められる。 |
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[コースタイム] | 9:45 駐車場 (0:20) 尾根に出る (0:35) Bコース分岐 (0:05) 高圧鉄塔先 (0:30) Cコース分岐 (0:30) 天王山山頂 (0:55) Dコース登山口 (0:05) 駐車場 13:50 (計3:00) | |
[地図] | 岩佐(1/25000) |
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[ガイドブック] |
松井志津子編 「名古屋から行く隠れた名山64」 七賢出版 |
[温泉] |
武芸川温泉「ゆとりの湯」 ・武芸川町八幡1558-7 TEL0575-45-3011 ・木曜定休 10:00〜21:00(入館20:30まで) ・入浴料600円。 ・露天風呂、打たせ湯、石けん、シャンプーあり。 ・ナトリウム−炭酸水素塩・塩化物泉(低張性弱アルカリ性低温 泉)。ヌルッとしたお湯。 |