蔵王・熊野岳( ざおう・くまのだけ) [東北] 1841m |
前日の月山に続き、蔵王にも登る。レンタカーがあるので同じ所に降りなければならず、刈田岳は諦めてロープウェイから蔵王連峰最高峰の熊野岳だけを目指す。ただ、ロープウェイからのピストンではあまりにも申し訳ないので、山麓のイロハ沼まで歩いて降りることにした。 |
山頂駅近くの地蔵尊(背後が地蔵山) ロープウェイ2本を乗り継いで山頂駅に降り立つ。ここは既に標高1660mの稜線上。標識に導かれて熊野岳を目指す。地蔵山は直登ルートもあるが、安直に巻き道を選ぶ。湿原ではないが木道が整備されている。 登るにつれて背後に北蔵王の峰々がせり上がってくる。一番目立つのは雁戸山だろうか。 |
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稜線を熊野岳に向かう 地蔵山の肩に登ると山形盆地方面の視界が開けて、目の前に熊野岳が立ちふさがる。ちょっと西風が強いが、雲は吹き払われて稜線上の見晴らしはいい。昨日の月山とは違い、陽射しは強いが風が爽やかで気持ちがいい。 蔵王は観光ついでに登る人も多いようで、登山道は石が敷き詰められて良く整備されている。しかし、まだ出来て間がないのか、敷石のすわりが悪く歩きにくい。 目の前を行く若いカップルの女性の方はほとんど街歩きの靴をはいている。 |
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近道の岩場 ワサ小屋跡の鞍部を越えて登りにかかると、右手に近道のペイントが目に入ったのでそちらを辿る。今までのよく整備された登山道とは違い踏み跡程度だが、ペイントの○印が続いている。 溶岩のような岩の間を縫って直登していくのだが、先ほどのカップルも登っていくのには驚いた。やっぱり若いねー。
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熊野岳山頂 大した苦労も無く、熊野岳山頂に到着。視界が利いて盆地の街並みは見えるが、月山や朝日連峰の方は雲の中だ。 山頂には熊野神社の祠や斎藤茂吉の歌碑があるが、蔵王ならば「御釜」を見なければ話にならない。山頂は記念写真を撮るだけで、馬の背を目指して転石混じりの砂礫 地の斜面を下る。 |
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馬の背の稜線から御釜を見下ろす 馬の背の稜線に立つと眼下にグリーンの水を湛えた御釜の全貌が見渡せる。蔵王といえば御釜、御釜といえば蔵王。まさに絵葉書の風景だ。ガスを心配したが、スッキリ見えてとても満足。 馬の背の稜線の上には、吹雪のときの目印なのか、3mほどの木の棒が一列に立っている。稜線の先に刈田岳も見え、駐車場にかなり車がとまっているので、あちらも観光客で賑わっているのだろう。馬の背を歩いてくる人、歩いていく人も多い。
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ミヤマコウゾリナ 稜線に沿って登っていくと、足元の砂礫の中にコマクサが点々と咲いている。数はかなりあるが、やはり花の盛りは過ぎている。 砂礫地には他に黄色い花のミヤマコウゾリナが目立つ。 |
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祓川コースから熊野岳を振り返る 熊野岳の北斜面を巻いて、よく整備された道をワサ小屋跡の分岐に戻る。 分岐からは地蔵山の南斜面を巻いて、祓川コースを下る。振り返ると大きく崩壊している熊野岳の西側見えてきて、ずいぶん印象が変わる。巻き道には、ノリウツギの白い花が目立つ。 |
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ヨツバヒヨドリ アオモリトドマツの森に入ると分岐があり、祓川コースを離れ、イロハ沼を目指してなおも下る。針葉樹の脂の匂いに気持ちが落ち着く。傾斜が緩くなり、林道らしきものを何回か横切る。
ヒヨドリバナにアサギマダラが寄ってくる。 |
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イロハ沼の池塘 少々疲れた頃に、イロハ沼に着く。針葉樹に囲まれた小さな湿原で、木道が敷いてある。振り返ると針葉樹の上に熊野岳と地蔵山が並んで見え、なんだか八甲田のような感じ。湿原の一番大きな池塘は水が枯れていた。夕立は多いが、全体に今年の山形は雨が少ないそうだ。 湿原を抜けると観松平の遊歩道にでる。せっかくだから、「臥龍の松」とか「王将の松」とか名づけられたキタゴヨウマツを巡る遊歩道を一周して、夏山リフトでロープウエイの樹氷高原駅に戻る。 |
蔵王温泉の気持ちのいい露天風呂に浸かって汗を流し、今日の泊まりの天童温泉に向かう。天童祭りが開催中で、花笠踊りのパレードがホテルの前を練り歩く。夜は大学時代の同級生に会って旧交を温め、翌日は薦めに応じて山寺に行く。観光客に混じって険しい石段を登ると、蝉の声ばかりでなく、汗も体にしみいる感じだ。 月山、蔵王山に加え山寺にも登って今年の遠征は終わり。志津、水沢、蔵王、天童と温泉三昧の旅だった。 |
[山行日] | 2004/8/9(月) | |
[天気] | 晴れ | |
[アプローチ] | 8/8(日)月山姥沢駐車場 →(県道114号,R112)→
西川IC →(山形自動車道、東北中央自動車道)→ 山形上山IC →(R13,県道12号)→
坊平高原 →(県道53号)→ 蔵王温泉
8/9(月)蔵王山麓駅 →(蔵王ロープウエイ山麓線)→ 樹氷高原駅 →(蔵王ロープウエイ山頂線)→
地蔵山頂駅 |
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[コースタイム] | 地蔵山頂駅 (0:20) ワサ小屋跡分岐 (0:25) 熊野岳山頂 (0:10) 馬の背 (0:20) 避難小屋 (0:25) ワサ小屋跡分岐 (0:50) イロハ沼 (0:35、観松平周遊) ユートピア夏山リフト上乗り場 (計2:55) | |
[地図] | 蔵王山(1/25000) |
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[温泉] |
蔵王温泉 大露天風呂 ・蔵王温泉街の一番高い所にある露天風呂だけの立ち寄り温泉。 ・入浴料450円。 ・男湯がアプローチから丸見えなのでちょっと驚く。 ・谷間に自然石を積んで作った湯船で、見上げるとトチノキやホオノキの青葉が実に気持ちいい。おすすめ。 ・白濁したお湯で、なめると塩辛く酸っぱい。せっけん、シャンプーは使えない。 ・冬季休業。 |