野反湖・弁天山(べんてんやま)                    [上信越] 1653m

 

 一昨年の夏は四国の剣山。昨年は山形の月山蔵王山。なんだか夏はお手軽百名山シリーズになってしまった感じだ。今年は仕事が忙しく予定が立てにくかったため、車でもいける赤城山ということになった。
 ついでに、いつか行きたいと思っていた野反湖に寄ることにした。

 志賀高原の横手山に登ってから、草津温泉を越えて野反湖に行く予定だったが、天候が思わしくなく、展望が利きそうもないので、上田菅平ICから長野原を経由して直接野反湖に向かった。

 富士見峠に着く寸前から雨が降り始めた。峠の駐車場も車はまばら。明日の予報も良くないので、明日登るつもりだった八間山は諦めて、とりあえず山という名前がついている弁天山に登っておくことにする。山といってもほんの散歩程度だけれど、まあ、山は山だ。

富士見峠(向こうのガスの中に八間山)
 

 峠から見下ろす野反湖は周りのなだらかな山々と調和していて、ちょっと目には人造湖には見えない。しかし、水際線にぐるりと地肌が見えていて、やはり自然な湖とは少し違う。

 にわか雨の中を傘を差して歩いてみると、盛りは過ぎてしまったが、ノゾリキスゲがぽつりぽつりと咲いている。シモツケやノハナショウブ、ハクサンフウロなどもわずかながら咲いている。
 ここに咲くキスゲはノゾリキスゲというらしいが、ニッコウキスゲのと違いは分からない。

峠近くの草原からみ下ろす野反湖
 
 雨がやんだので、弁天山に向かう。富士見峠からに西に繋がる稜線上のコブで、峠からもピークが見えている。

 しばらく草原の稜線を進み、配水場のような建物のところからは、笹の道になる。雨の滴がついた笹を傘で払いながら歩く。

 ドウダンツツジらしき潅木に覆われたちょっと急な坂を登るともうそこは弁天山の山頂だった。

弁天山

 

 山頂のわずか手前にホツツジの大きな株があった。ほとんどがまだ蕾だが、いくつか開いている花もある。ホツツジは花の写真が撮れてなかったので、登ってきた甲斐があったというものだ。

 山頂は潅木に囲まれていて展望は利かない。少し先まで行くと、野反湖が見渡せるが、眺めは富士見峠からの方がいい。

 山頂には石造りの弁天像が安置してある。弁天山の名前の方が先なのか、弁天像を置いたから弁天山になったのか。そのあたりは分からない。

山頂の弁天像
 
 峠近くまで戻ってきて、ふと見たことがない花が咲いているのが目に付いた。ベージュ色の地味な花で登ると近は気が付かなかったが、よくみると群落になってたくさん咲いている。近寄ればなかなかきれいな花だ。
 家に帰って調べてみたら、ノギランという蘭の仲間だった。

                

 今日は野反湖の下の尻焼温泉に泊まる。温泉に浸かって長距離ドライブの汗をながそう。

 

 

       榛名山・掃部ヶ岳に続く

ノギラン

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[山行日] 2005/7/29(金)
[天気] 雨のち曇り
[アプローチ] 上信越自動車道 上田菅平I.C. (R144)→ 長野原町 (R292)→ 六合村→(R405)→ 野反湖・富士見峠    [約72km]

・大きな駐車場。トイレ、休憩所あり。
[コースタイム] 15:20 富士見峠 (0:20) 弁天山 (0:15) 富士見峠 16:00   (計0:35)
[地図] 野反湖 (1/25000)

 

[温泉] 尻焼温泉 関晴館別館 TEL:0279-95-5121
・群馬県吾妻郡六合村入山1539
・1泊2食 10,000円。日帰り入浴あり。
・川沿いの露天風呂が気持ちいい。
・近くに川の中に温泉が湧いているところがある。湧き口のそばは熱いが、全体には川の水が流れているのでぬるい。水着着用。
・そばに小屋掛けの温泉があり、こちらは水着禁止。無料。

   
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